介護福祉士の免許は更新する必要がある?

介護福祉士として働くためには国家試験に合格し、介護福祉士の免許が必要となります。しかし、免許言うくらいですから更新が必要なのでしょうか?ここでは介護福祉士の免許の更新の必要性について詳しくまとめています。

介護福祉士は一度登録すれば基本的には更新不要

国家資格の中には、数年に一度の更新手続きが必要なものが数多くあります。しかし、介護福祉士の場合は一度介護福祉士登記簿への登録手続きを行えば、基本的には更新手続きは必要ありません。当然、更新を忘れることで資格保有者の立場を喪失するといったこともありません。

ただし、介護福祉士登録簿の記載情報に変更があった場合は、その都度変更手続きが必要です。介護福祉士の中には、結婚で苗字が変わったり、引越等で本籍地の都道府県が変わることがあります。もしこのような事があった場合は、登録事項変更届出書と呼ばれる書類の提出によって変更の届出を行わなければなりません。

この書類の提出時には、所持している登録証の原本と、戸籍個人事項証明書、登録事項変更手数料の払込証明書の3種類の書類の添付が必要です。変更事項が反映された新しい登録証は、登録事項変更届出書を提出してから約1ヶ月が経過した時期に送付されてきます。新しい登録証が届いたら、変更事項が反映されているかを確認しましょう。

また、氏名や本籍地の都道府県は変わらなくても、現住所のみが変更になることもあります。この場合は、住所変更届と呼ばれる書類に必要事項を記入して届出を行います。登録事項の変更の場合は手数料が必要ですが、現住所の変更に関しては手数料は無料となっています。

介護福祉士が仕事をする上で注意の必要な法律

日本には国が認定を行っている専門職がいくつかありますが、介護福祉士もまた国が認定を行っている専門職です。そのため、介護福祉士として仕事をすることを希望する場合、所定の国家試験を受験し、その試験に合格しなければなりません。

ただし、介護福祉士の場合、国家試験に合格してその資格を取得したとしても、弁護士や医師のように業務独占の資格というわけではなく、あくまでも介護福祉士という名称を名乗って業務を行える名称独占となっています。この職業は前述したように国家資格であるため、業務を行ううえでは「社会福祉法および介護福祉士法」という法律に従わなくてはなりません。

仮に「社会福祉法および介護福祉士法」に従わずに業務を行った場合、法律に違反をしたことになるので罰金や資格の停止、剥奪などの処分を受けることになります。

特に介護の現場で業務を行う場合、利用者と直接関わりあう業務内容であるため、利用者の個人情報の取り扱いには十分な配慮が必要になってきます。業務上知りえた個人情報に関してはたとえ自分の家族などであったとしても、無闇にその個人情報を口外してしまうことは禁止されています。

もしも、第三者に対して個人情報を漏らしてしまったときには、法律に基づいて何らかの処分が下されることがあるので細心の注意が必要になってきます。

介護福祉士は法的にどのように定義されているか

介護福祉士は、名称が示す通り、介護を業務として行う職業の一つであることはよく知られています。しかし、この職業が具体的にどのように定義されているのかまで理解している人は、介護従事者を除くと決して多くありません。介護福祉士の定義は、社会福祉士及び介護福祉士法と呼ばれる法律の中に記載されています。

前述の法律では、介護福祉士の定義について主に2点述べられています。一点目は、介護福祉士は、身体や精神の障害によって日常生活に支障のある者に対して専門的知識や技術を用いて介護を行うとともに、被介護者本人とその介護者に対して介護に関する指導を行うことを業務として行う者であるということです。

二点目は、介護福祉士を名乗って業務を行うには、登録簿に氏名や生年月日などが登録されていなければならないということです。そして、この登録簿に自らを登録する資格を得るために受験するのが、毎年1~3月にかけて行われる国家試験です。

名簿に登録しなければ業務を行えないのは社会福祉士の場合も同様であり、また弁護士や行政書士などとも同様です。登録簿に登録が無いまま、この職業名を名乗って被介護者の介護の業務を行った場合は、罰則の対象となるので注意が必要です。

介護福祉士の認定機関はどのような組織なのか

介護福祉士の認定機関は、公益財団法人社会福祉振興・試験センターです。介護福祉士として業務を行っている者の多くは、国家試験に合格した後、介護福祉士登録簿への登録手続きを経て、介護の仕事を行っています。この国家試験と介護福祉士登録簿に関する事務の一切を行っているのが、社会福祉振興・試験センターです。

社会福祉振興・試験センターは、1946(昭和21)年に社会事業振興会という名称で財団法人として設立されました。現在の組織名になったのは1988(昭和63)年4月で、介護福祉士と社会福祉士の指定試験機関と指定登録機関となったのもこの時期です。

1998(平成10)年には、精神保健福祉士の資格についても指定試験機関と指定登録機関となりました。これにより、介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士の3つの福祉関係国家資格の認定機関となりました。社会福祉振興・試験センターは2012(平成24)年4月から公益財団法人へと移行しました。

しかし、これ以前からこの法人は国家試験の受験手数料と国家資格の登録手数料が主な活動原資となっています。受験手数料と登録手数料はともにまとまった金額になっていますが、これにより国からの助成を受けずに自立した組織運営が可能になっています。

厚生労働省の通知と法改正で定める介護福祉士の医療行為

介護の現場では要介護者の病気や急変に見舞われることも少なくありません。高齢者にとって冬場はインフルエンザなどの感染症などのリスクもあり、糖尿病などの持病を抱えている場合もあります。時には治療が必要となる緊急事態も出てくる訳ですが、厚生労働省が通知を出すまでは医療行為にあたる部分もありました。

医療行為を行うことができるのは医師だけです。相対的医行為と絶対的医行為などがあり、こちらに関しても曖昧な部分もあり、どこまで治療で補助なのか現場で看護師と医師との間でも曖昧になっている部分もありました。

介護の現場では高齢者のお世話が中心であり、緊急性を要するものも少なくなく、医療行為に近いものも多くあります。介護施設では医療機関と連携するなどバックアップ体制をとっているところもありますが、現在、介護福祉士が行っても良い行為は体温や血圧の測定、耳垢の除去、目薬の点眼や湿布を貼るための補助などは介護福祉士でもできる行為となっています。

これらの行為は厚生労働省の通知などで定めるもので、法律の改正により、痰の吸引や胃ろう・経鼻など管で栄養を摂取する要介護者に対しての介助も研修を受け、都道府県知事への登録が必要となりますが、介護福祉士でも行えるようになっています。

介護福祉士が経管栄養を行う際に気をつけたいことは

介護福祉士は在宅医療において、経管栄養を行う場合があります。病院や福祉施設などでは、そのほとんどが看護師が行っていますが、在宅の場合では介護福祉士が行うことも認められているからです。経管栄養は、口から食事を摂ることが難しくなった人の場合に、食道や胃、腸などに穴をあけて、そこからチューブを通して栄養を入れるというものです。

この経管栄養を行うことによって、誤嚥が多いために口から食べることが危険な人や、口などに何らかの障害があって食べることができない人が、体に必要な栄養を摂ることができるようになります。介護福祉士がこのような経管栄養を行う際に気をつけたいことは、2点あります。ひとつめは、経管栄養を行う際には必ずベッドをギャッチアップすることです。

体が寝ている状態で行ってしまうと、栄養が逆流してしまうことがあり危険です。また、終了後も栄養が腸の方に流れていくまでは、ベッドを起こしておく必要があります。ふたつめは、栄養を流す速度に注意が必要なことです。

栄養を早く入れ過ぎてしまうと、胃や腸などの消化器に負担がかかることで、気分が悪くなってしまったり、腹痛の原因となってしまうことがあります。一方、遅すぎると体を起こしている時間が長くなるために、体に負担がかかってきます。これらに注意をしながら行っていく必要があります。

厚労省が所管する介護福祉士とは

近年日本では4人に1人が高齢者という、超高齢化社会だといわれています。介護業界のニーズは高く、利用する人も増えています。在宅介護サービスを始め、訪問看護ステーション、老人ホームなど介護業界の施設やサービスは多岐にわたります。

介護福祉士の仕事は、日常生活が困難な高齢者や身体や精神に不自由のある方の生活を手助け、介護することです。利用者自身や利用者の家族からの相談にのったり、アドバイスをする役割もあります。ホームヘルパーなども介護をする人ですが、介護福祉士は国家資格であり、この資格試験に合格した人だけが介護福祉士と名乗ることができます。

介護福祉士は、介護のプロを証明する資格であるといえます。国家資格であるため、介護関係の仕事に従事している人には広く知られています。厚労省が取り決めている資格取得方法は2種類あります。ひとつは厚労省が指定した養成施設を卒業することです。福祉系高等学校の卒業者などがこれにあたります。

もうひとつは介護に携わった実務経験が3年以上ある人です。資格を持たないと介護の職場で働くことはできない、というわけではありませんが、資格取得は知識の幅を広げ、さまざまな利用者の要望に対応できます。

介護福祉士の見込み証明書は発行してもらえるのですか?

介護福祉士といえば福祉施設の現場におけるキーパーソンであり、実務の主要な場面で大きな役割を果たす資格といえます。現在も、そして将来的にもますますニーズが高まる職種です。介護福祉士の資格を取得するには、いくつかの方法があります。一つ目は、指定された施設のカリキュラムを修了することです。

こちらは無試験で資格を得ることができます。二つ目は介護施設などで3年以上の実務経験を積み、国家試験に合格する方法です。この場合は、勤務先から実務証明書を交付してもらう必要があります。しかし介護福祉士の試験は、年に一度しかありません。願書を出す日には3年経過していなくても、受験日には実務経験3年を満たす場合も予想されます。

そういった場合は、勤務先から実務経験の見込み証明書を発行してもらうことが必要です。受験日の前日までに勤務期間3年を満たしており、願書に実務経験見込み証明書を添付すれば介護福祉士の国家試験を受験できるのです。

ここで一つ注意点があります。見込み証明書の発行は、勤務先にできるだけ早く依頼することです。見込み証明書は施設の印鑑なども必要ですし、すぐに発行できるものではありませんから、介護福祉士国家試験の受験を決めたらできるだけすぐに依頼しておきましょう。

願書とともに見込み証明書などの必要書類をきちんと揃えて、スムーズに介護福祉士国家試験を受験したいものです。

法改正による介護福祉士の定義の変更

介護福祉士の資格については、昭和62年に制定された「社会福祉士及び介護福祉士法」に細かな規定があり、この法律の第2条に、介護福祉士とはどのような人を指すのかという定義規定が含まれています。

かつてはこの定義規定において、「入浴、排せつ、食事その他の介護」というのが介護福祉士の役割として定められており、要するに、お年寄りなどに対する身体的な介護を専門的な知識と技術をもって行うことに主眼が置かれていました。

しかしながら、平成19年12月に公布・施行された「社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律」では、この定義規定をはじめとして、義務規定や資格取得方法などについての大きな見直しが行われることとなりました。

この改正では、定義規定については、さきの条文から「心身の状況に応じた介護」に改められていますが、その趣旨としては、認知症のお年寄りの介護などについては、身体面だけではなく、メンタルな側面や家庭・地域社会などとの関わりも重視されるようになってきており、従来の規定では不十分であるということが挙げられます。

条文そのものを見れば大きな変化ではありませんが、趣旨を考えれば介護福祉士の性質を大きく変えるものであるといえ、さらに現在では「介護」とよばれる仕事のなかに「喀痰吸引」が含まれることも明文化されています。